「木を見て森を見ず」に陥らないように

「木」は私の手元
すなわち切ろうとしている髪の束

「森」は今まさにカットしている
お客様の髪の全体像

我々の仕事で「木を見て森を見ず」に陥ると
良いカットスタイルは創れません

ゲスト様ビフォア

カットをしている美容師の目線や姿勢は、様々です

初心者の人のカットって
色々と「近い」事が多かったり、、笑

集中しすぎて
お客様との間合いが取れなかったり
カットしようとする髪の束に近づきすぎたり、、

初心者あるある以外にも
経験を積んだ技術者にもありがちな落とし穴

それが、「木を見て森を見ず」の罠です

切ろうとしている毛束にばかり注力して
髪全体が見えていない

それは、すなわち
お客様が見えていないのと同じこと

そうなると
脈略や、繋がりのない毛束の数々を
ただ寄せ集めただけのスタイルになってしまいます

本来は、今、自分の指先にある
切ろうとしている髪をカットすることは
ほぼ、無意識に行われるものです（私の場合）

では何を見ているかというと
その毛束が位置している場所を含めた
髪全体のシルエットです

そうしてイメージを、いつも構築して
指先にある髪をカットするという
意識はあるんだけど
でも、無意識下にカットされてる、そんな感じです

「木（毛束）を見て
森（ヘア全体）を見ず」に陥らないように

似合うスタイル、再現性の良いスタイルを目指して

そしてもっと言えば
この格言の「森」に相当する部分は
お客様のファッション、ライフスタイル
髪型、メイク,etc、
全ての事柄を指します

カウンセリングの重要性が謳われて久しいですが
その理由はここにあります

お客様が入店された瞬間から
我々が、お客様の「森を見る」という
クリエイションは始まっています

いつまでも、広い視野、柔軟な感性
貪欲なくらいの観察眼、審美眼を持って
サロンワークに臨みたいと思います

今日も読んでくれておおきに。NOBU