「あの先生の手つきに似ていますね」
お客様からの嬉しいお言葉

2年前のこと

2017年の5月
ある美容師さんが逝去されました

まだ53歳という若さでした

その先生は、京都市内にサロンを構え
日々サロンワークをこなされながら
彼のライフワークとも言える日本髪の伝承という
とても意義のある活動を精力的に行っておられました

とても腕の良い美容師さんでしたから
当然ながら顧客の数も相当なものであったはずです

突然
絶大な信頼を寄せる担当美容師が、居なくなる

それは
お客様が路頭に迷ってしまう程
とても悲しい出来事です

先日、担当させていただいたご新規様

彼女も、先生のお客様でした

２０年以上、先生に髪をお任せされていたそうです

先生が逝かれてからは
「美容室が全然定まらなくてジプシー状態なの、、」と

どこか良さそうなところは？、、
良さそうなヘアサロンは？、、と
色々と検索をされていたそうです

そんな折
何かヒントは無いものか？と
その先生のサロンのホームページを見返された時
一つの言葉が目に飛び込んできたそうです

それが「ドライカット」でした

先生も生前
ドライカットによる施術を得意とされていたようで
その先生の創るヘアスタイルは
持ちが良くて、もちろん見た目にも美しくて
それは素晴らしいものであったようです

そして彼女は
一縷の望みをかけてインターネットで
「ドライカット」「京都」「ヘアサロン」
というように
キーワード検索をされました

そして
ラクイラがヒットし
ご来店いただいたという訳です

カウンセリングでは
先生のカットで無くなってからの
髪への苦労が、とてもよく伝わってきました

彼女から発せられる希望
そしてそこに宿る
成功へのヒントを、しっかり探りながら
ドライカットをメインに仕上げさせていただきました

その施術の最中に
彼女が言ってくれた言葉が
今日のタイトルです

「先生の手つきに似ていますね」

と

髪の触れ方、カットの仕方
乾かし方、ブラシなど道具のチョイス
はたまた
「昔は痩せてたんやけど、最近はダメやね」という
自らの不摂生に対する言い訳に至るまで、、笑

先生と、私が似ていると

仕上がって、とても喜んでくださって
とびきりの笑顔を見せてくださって
私も同じくらい嬉しくて

そして、ふと
「先生が導いてくださったんかな？」と
上の方を見上げたりして

何より、人気者だった先生に
似ていると言っていただけたことが嬉しくて

ドライカットという
私の生命線である技術を
先生も、取り入れられていたことも嬉しかった

そうしてキャッキャと喜んでいて
彼女に写真の掲載の可否を尋ねるのを
忘れてしまってました

とても素敵なボブスタイルやったんやけど、、
次回、もしお越しいただけた時は
必ずお願いしてみようと思います

ドライカットがメインの
私のヘアカットの一部です

先生も、きっと自らの技術で
お客様を素敵にすることを
信念とされていたはず

「お前は、まだまだ頑張れよ」と
先生に肩を叩いていただいているような
そんな気分です

これからも
私の生命線であるドライカットを主として
それぞれのお客様に適した
そのお客様が輝けるヘアスタイルを創っていきたい

そう強く思っています

今日も読んでくれておおきに。NOBU